ミニフォーラム
2021年度日本造園学会全国大会の行事の一つとして、ミニフォーラム、研究推進委員会フォーラムを開催いたします。これらのフォーラムは、造園関連諸団体(公益団体や企業団体)、地域の市民活動団体等との連携を図り、時節において重要かつ話題性に富んだ事項について自由に議論する場として設けたものです。会員諸氏をはじめ多くの皆様のご参加を期待しています。
各フォーラムの内容、オンライン開催先へのアクセス等は、タイトルからのリンク先で確認できます。
企画概要
■5月23日(日)15:00~16:30
1 庭園がつなぐ名勝地と文化的景観 ■Zoomの録画を視聴できます。
2 「林苑計画書」から読み解く明治神宮一〇〇年の森 ■Zoomの録画を視聴できます。
3 造園の魅力〜私たちはなぜ造園を選ぶのか〜 ■Zoomの録画を視聴できます。
4 校庭園庭環境の自然空間創出と専門家の役割、育成 オンライン(Zoom)終了
5 都市公園の遊び場をインクルーシブに ■Zoomの録画を視聴できます。
6 自然と共生する地域づくりと次期生物多様性国家戦略 オンライン(Cisco Webex meeting)終了
■5月23日(日)16:40~18:10
7 文化財庭園都市と自然との共生~潮入りから考える~ ■Zoomの録画を視聴できます。
8 日本庭園の「わざ」─石の運搬と据え付けに関する伝承造園技術の検証 オンライン(Zoom)終了
9 街の価値を高める街路空間と街路樹マネジメントその2 ■Zoomの録画を視聴できます。
■5月23日(日)16:40~18:10
10 これからの風景多様な体験や価値付けの共有【風景計画研究推進委員会】 ■Zoomの録画を視聴できます。
11 生きもの主体の庭(空間)づくりの理論と技術【生態工学研究推進委員会】 オンライン(Zoom)終了
各フォーラム概要
1 庭園がつなぐ名勝地と文化的景観
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
指定文化財である「名勝」と選定文化財としての「重要文化的景観」は、共に文化財として風景を保護する仕組みである。ただし、各々の価値評価の視点は異なる。「名勝」は、眺める行為により人々に愛でられてきた風景を守る仕組みである。一方、「重要文化的景観」は、地域固有の自然とそれに根差した生活・生業文化が醸成した風景を守る仕組みである。この両者は、互いに補完することで、文化的資産としての風景の保全・継承をより豊かなものに深化させる可能性を有している。ただし、これらの風景評価の本質的理解には、未だ多くの議論を要する状況にある。従って本フォーラムでは、名勝地と文化的景観という各々の視座による風景評価の特徴を浮き彫りにし、この両者の接点を探ることを目的とする。今回は、特に具体事例として「庭園」とそれが立地する地域を切り口に、「美」「眺め」「地域」「営み」等両者に関連の深いキーワードに留意しつつ、「名勝」と「重要文化的景観」という風景評価の本質について議論を深めていきたい。
■内容
解説 記念物と文化的景観 平澤毅(文化庁)
話題提供者 佐々木邦博(信州大学)
-松代城下町の庭園と地域性、名勝と重要文化的景観-
話題提供者 惠谷浩子(奈良文化財研究所)
-京都中川の北山林業景観における民家の庭の地域性—
コメンテーター 小野 良平(立教大学)
コメンテーター 山口 敬太(京都大学)
座長・趣旨説明 井原 縁(奈良県立大学)
2 「林苑計画書」から読み解く明治神宮一〇〇年の森
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
2020年に明治神宮は鎮座百年を迎えた。近代ランドスケープ発祥の地とも言われる明治神宮の森は、未来を見据えて計画されたランドスケープの実践フィールドである。100年の節目を迎えた今、改めてその原点である当時の「林苑計画」を検証した結果を紹介するとともに、現在の造園学の視点からこの森の将来を展望する。造園学会若手有志による「明治神宮とランドスケープ研究会」では、明治神宮の森の「構想・設計・管理」について記されている歴史資料「明治神宮御境内林苑計画」(通称「林苑計画書」)を現代仮名づかいに直し、一般の方にも読める形に翻刻した。その内容を、造営から100年経った現在の風景と照らし合わせながら検証した結果を紹介する。一方、明治神宮では、進士五十八座長のもと「鎮座百年記念第二次明治神宮境内総合調査」が行われ、現在の造園学の視点から明治神宮の森が総合的に検証されている。これまでも、造園学の中で注目され続けてきた明治神宮の森について、その重要性を再確認するとともに、多様な専門性を有する学会員たちと今後の展望を含めた活発な議論を行いたい。
■内容
司会進行 上田裕文(北海道大学メディア・コミュニケーション研究院 准教授) 司会・進行
話題提供 進士 五十八(福井県立大学学長)
江尻晴美(樹木医事務所桔梗代表)
水内佑輔(東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林 助教)
コメンテーター 今泉宜子(明治神宮国際神道文化研究所)
■連携する団体
明治神宮とランドスケープ研究会
3 造園の魅力〜私たちはなぜ造園を選ぶのか〜
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
私たちは造園が好きでこの仕事に従事している。すでに造園の仕事をしている方はもちろん、これから造園の仕事に就こうと考えている方にも、造園が魅力ある仕事だと思われるようにしていきたい。
携わる仕事の内容や立場よって造園の魅力は様々であるが、何か共通するものがあるのではないか。造園に関わる様々な職種の老若男女に、それぞれの魅力や課題を紹介していただき、会場からも意見を頂きながら、多様な視点から造園の魅力を探究する。
また、造園学会でも、現在、産官学のより一層の連携のもと、ランドスケープ分野の新たなフロンティアの開拓を模索しており、本ミニフォーラムにおける議論を受け、学会の果たすべき役割や方向性等を展望していくきっかけとする。
■ 内容
話題提供 伝統技能の伝承や職人の育成 小林正典氏(㈱小林造園)
行政サービス業としての魅力 鈴木幸子氏(横浜市)
設計や計画に関わる造園の魅力 赤嶺太紀子氏(高野ランドスケーププランニング㈱)
学生に造園の魅力をどのように伝えているか 村上修一氏(滋賀県立大学)
コメンテーター 加藤友規((公社)日本造園学会企画委員会委員長)
企画・運営〈コーディネーター〉酒井一江((一社)日本造園建設業協会 女性活躍推進部会長)
〈責任者、司会〉 松戸克浩((一社)日本造園建設業協会 地域リーダーズ総リーダー)
■連携する団体
(一社)ランドスケープコンサルタンツ協会、(公社)日本造園学会企画委員会、
(一社)日本造園建設業協会 地域リーダーズ・女性活躍推進部会
4 校庭園庭環境の自然空間創出と専門家の役割、育成
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
校庭園庭はすべての子どもたちにとり、最も日常的な屋外環境であり、その環境や活動の質が問われている。日本においては、1990~2000年代にかけ、学校・園庭ビオトープや校庭芝生化等の自然空間を創出する展開が注目されつつも、多くの学校・園において未だ、運動場を中心に一般的な固定遊具、同系樹木の列植のみなど、子どもたちが屋外環境を通して、遊び、学び、生活する多様な体験の場として相応しくない環境が見られる。特に校庭園庭においては、多様な自然が子どもたちの身近な生活環境の中に存在していることにより、自然とふれあい、感じ、いのちの大切さへとつながるきっかけとなる。コロナ禍の中における心身の健康増進、癒しの側面として、またSDGs、ESD、生物多様性の視点から、環境保全、環境教育の実践に向け、教育保育環境に豊かな自然環境を設けていくことは必須と考える。そのために、子どもたちの多様な遊び、学び、生活、自然の環境を計画、創出できる専門家(参加型創生も含めた)の存在が、より求められている。
本企画においては、生態学、環境教育、保育の専門家による、学校・園環境の自然空間創生の内容や手法についての話題提供、造園、人と植物、緑地創生の視点による指定討論を通して、子どもたちが自然とのふれあいを通して学び育つ空間創出の重要性と専門家の役割、育成について検討したい。
■内容
仙田 考(田園調布学園大学大学院) 企画・進行 校庭園庭環境の現状から
伊東 啓太郎(九州工業大学大学院) 話題提供1 生態学の視点から
溝田 浩二(宮城教育大学) 話題提供2 環境教育の視点から
木村 創(認定向山こども園) 話題提供3 保育現場の視点から
山本 聡(兵庫県立大学大学院) 指定討論 造園・人と植物の視点から
■連携する団体
国際校庭園庭連合日本支部
5 都市公園の遊び場をインクルーシブに
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
近年、都市公園では障がいの有無に関わらず全ての子どもが共に遊び、楽しむことのできる、インクルーシブな遊び場づくりが求められている。2020年3月、東京都立砧公園「みんなのひろば」が開園後、この動きは全国各地に広がりつつある。学際的かつ多様な視点が求められるインクルーシブな場づくりに向けては、分野はもちろん産学官民の連携等、立場を越えた関わり合いが重要である。
本フォーラムでは、都市公園の遊び場をインクルーシブな場にしていくために、実際に計画・設計・整備・管理に携わった分野・立場の異なる実務者による話題提供から、どのような点に留意しながら遊び場づくりを行うべきか、意見交換することを目的とする。国内外における動向・事例報告、東京都砧公園「みんなのひろば」整備報告、整備後の管理運営に関する報告から、インクルーシブな遊び場づくりにおける留意点を整理する。
■内容
モデレーター 寺田光成(責任者・千葉大学大学院 園芸学研究科 博士研究員)
話題提供者1 みーんなの公園プロジェクト 柳田宏治・矢藤洋子
「国内外のインクルーシブな遊び場づくりの動向」
話題提供者2 千葉大学大学院 園芸学部研究科 准教授(元東京都職員)竹内智子
「東京都立砧公園におけるみんなのひろば整備」
話題提供者3 一般社団法人TOKYO PLAY 嶋村仁志・矢野真利那
「砧公園でのインクルーシブな場づくりに向けた遊び場での活動・運営」
■連携する団体
みーんなの公園プロジェクト、一般社団法人TOKYO PLAY、千葉大学大学院園芸学研究科
6 自然と共生する地域づくりと次期生物多様性国家戦略
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
愛知目標に続く2030年までの新たな世界目標(ポスト2020生物多様性枠組)が、2021年に開催予定の生物多様性条約COP15で採択される。これを受け、わが国においても次期生物多様性国家戦略を策定し、今後10年間の取組みの方向性を示すこととなる。
造園学会全国大会では、2018年から2020年にミニフォーラムを開催し、ポスト2020生物多様性枠組のあり方や、次期生物多様性国家戦略の役割について議論してきた。これまでのミニフォーラムでは、国際的・全国的な観点での議論を落とし込むアプローチで議論を行い、空間的・俯瞰的視点や、地域における多様な主体の参画とコーディネートといった観点の重要性が指摘された。
今回のミニフォーラムでは、生物多様性条約における2050年までの長期目標(ビジョン)であり、わが国の国家戦略における長期目標でもある「自然共生社会」の実現に向け、地域での取組をさらに促進するという観点から、次期生物多様性国家戦略において重要となる考え方や方法論について議論したい。
■内容
司会進行 渡辺綱男(IUCN日本委員会)
話題提供 環境省他行政機関・大学・NGO等
ポスト2020生物多様性枠組と次期生物多様性国家戦略:中澤圭一(環境省)
ランドスケープアプローチと生物多様性国家戦略:柳谷牧子(国連大学)
都市の生物多様性と地域づくり:石川啓貴(国土交通省)
農林水産省生物多様性戦略と空間利用:三浦康和(農林水産省)
生物多様性地域戦略と地域の文化:吉田丈人(地球研・東京大学)
地域における生物多様性保全とNGOの役割:坂田昌子(IUCN-J)
(討論) 話題提供者からの発表をもとに、地域における取組を促進するために、次期生物多様性国家戦略において重要となる考え方や方法論について議論する。
(総括) 下村彰男(國學院大學)
■連携する団体:
環境省、国土交通省、農林水産省、国連大学、IUCN-J
7 文化財庭園都市と自然との共生~潮入りから考える~
■日時 5月23日(日)16:40~18:10
■趣旨
2年前、庭園が牽引する都市「文化財庭園都市」を提案し、その後、東京の再開発と庭園の復元整備は大きく進んだ。しかし2020年から全世界でCOVID-19 が感染拡大し、人々のライフスタイルや、「人が集まる」という都市そのものの機能を見直さざるを得なくなっている。一方で自然の多様な機能を活かした「グリーンインフラ」を都市に実装していく取り組みが全国的に展開されるなど、自然の機能を活かし、共生してきた日本庭園の役割が再び見直されている。東京は、海岸を埋め立てて発展してきた。その過程でつくられた、潮の満ち引きを活用してつくられた潮入りの庭園は、当時の都市と海との共生方法を視覚的にあらわしているランドスケープであるといえる。
本フォーラムでは、東京臨海部の旧芝離宮恩賜庭園を例として、都市と庭園の機能のあり方を見直し、WITH コロナ時代、庭園が牽引する新しい都市と自然の共生について、産・管・学を交えて議論・意見交換することを目的とする。
■内容
〇はじめに 竹内智子(千葉大学):趣旨説明・司会進行
〇話題提供 16:40~17:30
旧芝離宮恩賜庭園の歴史・概要 北村葉子(公益財団法人 東京都公園協会)
旧芝離宮恩賜庭園の水路や視点場の変遷 石綿優大郎・池田龍仁・大嶋千世(千葉大学園芸学部)
竹芝地区のエリアマネジメントと水辺空間と活用 菊池正芳(公益財団法人 東京都公園協会)
東京の海と潮入りの庭園・新たな「文化財庭園都市」 樋渡達也(武蔵野文化協会)
〇コメント及び会場からのディスカッション 17:30~18:05
山田順之(鹿島建設株式会社)
平澤毅(文化庁)
〇総評
亀山章(東京農工大学名誉教授)
■連携する団体:
(公益財団法人)東京都公園協会、武蔵野文化協会、千葉大学、文化庁
8 日本庭園の「わざ」─石の運搬と据え付けに関する伝承造園技術の検証
■日時 5月23日(日)16:40~18:10
■趣旨
世界的にもユニークな日本庭園は、土、石、水、木からできている。日本庭園を作るにあたっての技術は、1土工・地形造成に関する技術、2池泉・水工に関する技術、3石の運搬・据え付けに関する技術、4植木の繁殖・造形・植栽・整枝に関する技術、5庭園施設の工作・組み上げに関する技術、の5つに大別できると考える。特に今回のミニフォーラムでは、日本庭園の伝統的意匠のひとつである石組を取り上げることとし、石の運搬・据え付けに関する伝承造園技術を議論の対象とする。具体的には、石を組むにあたり、いかにして巨石を運搬するか、さらに石をどのように吊り上げて据え付けるのか、この方面に関する伝承技術にはどのようなものがあるかを把握することを目的とする。本フォーラムでは、日本庭園の技術のユネスコ無形文化遺産への登録を推進する機運、活動が高まりつつあることをふまえ、庭園の築造、育成、維持に関する伝承造園技術、道具、技能者の使用言語を検討対象としつつ、日本庭園の技術が有する価値の多面的視座を得るための議論を展開したい。
■内容
寺石隆一 日本造園組合連合会(話題提供・ディスカッション)
粟田純徳 株式会社粟田建設(話題提供・ディスカッション)
廣瀬慶寛 日本庭園協会 (話題提供・ディスカッション)
小島裕史 京都府造園協同組合(話題提供・ディスカッション)
大野暁彦 名古屋市立大学(コメント・ディスカッション)
粟野隆 東京農業大学 (趣旨説明・司会・ディスカッション)
■連携する団体:
日本造園組合連合会、日本造園建設業協会、日本庭園協会、京都府造園協同組合
9 街の価値を高める街路空間と街路樹マネジメント その2
■日時 5月23日(日)15:00~16:30
■趣旨
我が国の街路樹は,グリーンインフラや賑わいづくりなど,新しい価値が求められる状況にあります。国土交通省は,道路緑化技術基準を改正し,道路緑化のあり方について,道路交通機能の確保を前提にしつつ,緑化に求められる機能を総合的に発揮させ,街路空間や地域の価値向上に資するよう努めることを求めています。この流れを受けて,全国の様々な自治体が,市街地の活性化方策として,街路空間の活用や街路樹の適正管理を模索しています。
本ミニフォーラムでは,今回で4年連続となります。初年度の「まちの個性を活かす街路樹の計画・整備更新・管理」,2年目年度の「街路樹の新しい価値創出と評価」に続き,今年度は昨年に引き続き,街路空間の再編や多様な主体との連携による街路樹等の管理を通して街の価値を高めようと取り組み始めている事例を共有し,計画と実践の両面からこれからの街路樹マネジメントについて意見交換をします。
■内容
・話題提供1「i-Treeによる街路樹の多面的機能の評価と情報の活用」
平林聡(The Davey Tree Expert Company/米国農務省Forest Service)
・話題提供2「仙台市における街路樹マネジメントの現状と街路空間利活用を通じたにぎわい創出」
中川徳則(仙台市建設局百年の杜推進部公園課)
・進行 福井 亘(京都府立大学)
・コーディネーター 赤澤 宏樹(兵庫県立大学)
・記録 川口将武(大阪産業大学)
10 これからの風景 多様な体験や価値付けの共有
■日時 5月23日(日)16:40~18:10
■趣旨
コロナ禍において、生活、人と人のコミュニケーションは大きく変わり、その結果、私達を取り巻く風景は大きく変化した。2020年度全国大会企画フォーラム「風景の変化の兆し 身近な空間とそこへの関わり方の未来」では,Withコロナで目の前にある空間とそこへの人々の関わり方の変化の兆し、それらにより新たに生成されつつある風景を捉えた、まなざしから、共時・通時的に多くの風景・風景体験が存在し,その蓄積された記録を踏まえた学術研究が多く報告された。さらに、風景計画分野で「何を(目的)」とともに「どのように(プロセス)」実現するかを重んじた計画に関わる行為を続けることの重要性が議論された。そこで、2021年度の企画フォーラムでは、変化に適応する風景計画の方法論を構築するため、人と空間及び人と人の新たな関係性の構築、あるいは将来の多様な体験や価値付けの共有を可能にする風景について議論を深める。
■内容
・発表タイトルと発表者
「風景の新しい見方を探る-実践例の紹介」
滋賀県立大学 環境科学部 環境建築デザイン学科 村上修一
「里山保全型のグリーンインフラの共創と共有-長野県伊那市上牧における民有林のフットパス化-」
信州大学 農学部 農学生命科学科 上原 三知
「情景と光景ーコロナ禍で考える風景の価値」
大阪府立大学大学院 生命環境科学研究科 武田重昭
「新たな社会的パラダイムにおける風景の止揚と再獲得 」
国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 高山 範理
・コメンテータ
伊藤 弘 筑波大学芸術系世界遺産専攻
入江 彰昭 東京農業大学地域環境科学部
上原 三知 信州大学学術研究院農学系
上田 裕文 北海道大学メディア・コミュニケーション研究院
小林昭裕 専修大学経済学部
高瀬 唯 茨城大学農学部
田中 伸彦 東海大学観光学部
寺田 徹 東京大学大学院新領域創成科学研究科
温井 亨 東北公益文科大学
古谷 勝則 千葉大学大学院園芸学研究科
松井 孝子 株式会社プレック研究所
松島 肇 北海道大学大学院農学研究院
水内 佑輔 東京大学大学院農学生命科学研究科
山本 清龍 東京大学大学院農学生命科学研究科
渡邊 貴史 長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科
小島 周作 東京農業大学大学院農学研究科
町田 怜子 東京農業大学地域環境科学部
■連携する団体:
造園学会風景計画研究推進委員会
11 生きもの主体の庭(空間)づくりの理論と技術
■日時 5月23日(日)16:40~18:10
■趣旨
自然災害への対応や良質な環境の再配置に向けて、緑の空間や自然生態的な機能を社会基盤あるいは社会共通資本として捉えて社会的に整備していく機運が生じている。そこにおいては、造園分野の職能を活かす可能性が数多く秘められている一方、土木・建築や都市計画、生態学といった周辺関連分野からのアプローチも多く認められるのも事実である。そこで改めて我々造園学でしか扱えない職能を確認し、その職能を軸に関連分野と切磋しつつ協働していく姿が望まれる。生態工学研究推進委員会では、その職能の本質は具体としての緑・生態的な空間をフィジカルに造れる技術であると考えているが、言ってみればそれは今日の時代に求められる「健全な生物多様性と共にある空間づくりの作法」となる。この「空間づくりの作法」には、理論的裏付けと実践的技術が整理されなければならないのだろう。
そこで本ミニフォーラムでは、現代版『生きもの作庭記』を構想し、参加者と議論を深めていきたい。
■内容
事例報告 板垣範彦(生態工学研究推進委員会/いきものランドスケープ)
八色宏昌(生態工学研究推進委員会/景域計画株式会社)
『生きもの作庭記』の構想について 大澤啓志(生態工学研究推進委員会/日本大学)
まとめ 日置佳之(生態工学研究推進委員会/鳥取大学)
■連携する団体:
公益社団法人日本造園学会生態工学研究推進委員会